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トランペットの長さ ~検証編~

2010 年 04 月 25 日
トランペット奮闘日記


昨日今日とトランペットの長さについての検証をしてみました。




使用するのは100yenショップで売られている園芸用の支柱(150cm)。この緑のプラスチックを剥いてみると・・・




中に全長約148cm、直径1.5cmぐらいのスチール・パイプが入ってるのです。(写真では少し歪んで見えますが直管です)




当初の理論的な予想値に合うようパイプを147cmの長さに切断して、マウスピースにビニールテープを巻いてこの管から6cm出るように差し込み全長153cmにしてチューナーで測ってみました。

これでチューニング・B(ドイツ語表記でベーと読む:実音B♭)の446.2Hzがなるはず、と思ったら実際は約400Hz(GとA♭の間ぐらい)でした。予想よりかなり低い??

もしかして開口端補正というのが関係しているのか?

開口端補正とは管を固有振動させるとき実際に出る周波数の波長は理論値より若干長くなるのでそれを考慮することらしいです。

しかし、開口端補正の算出法は手持ちの高校物理の参考書には詳しく載っておらず無視できる程度だと思ってました。気になりネットで調べてみたらなにやら複雑で難しそう・・・

どうやら一つの公式がそのまま当てはまるような単純な話ではないようです。高校物理の範疇を超えているようなので深入りしないようにします。(^^;)

とにかく、チューニング・B(446.2Hz)が鳴るように管を短くしていくことに。

しかし、かなり短くしていってもまだ辿り着かない・・・管が132cmになったところでようやく440HzのA音ちょうどになりました。

そこで、以前から気になっていたこと、
「マウスピースの長さは音程に関係しているのか?」
も検証を試みてみました。

今までは管の音の高さは太さや形状ではなく入り口から出口の長さで決まるはずなので大きく関係していると思っていました。







まず、Bach 3Cの先端にビニールテープを巻いて管の縁につけて吹くと440HzのA音ちょうどの音が出ます。(図1)

ここで全長がBach 3Cより3.3cmほど短いショート・コルネット用マウスピースYAMAHA 7D4dで同じことをして吹いてみても440HzのA音ちょうどの音が出ました。(図2)

(※CGではマウスピースに対し筒の長さは短いですがスペースの都合上省略したもので132cmだと思ってください。)







次に図1の状態から5cmほど管内に押し込み吹くと440Hzから50CENT音が高くなります。(図3)

テープの位置を張替え図3と同じ深さで吹いてみると440Hzより20CENT高い音がでました。(図4)

どちらもマウスピースを含めて全長135.8cmですが音程はビニールテープの位置で管本体を短くしたときの方が高くなる。

そういえば、マウスピースだけで吹くときは固有振動してる様子はなく下から上までポルタメントで変化します。

マウスピース本体は人間の唇で固有振動を起こすには短すぎるのかもしれません。(計算上はWハイ・ドあたりでペタルトーン)

今までは唇が音源発生点と思ってましたがマウスピースの先端を音源発生点と考えるべきなのでしょう。これは自分にとって大きな発見でした。

(ただ、マウスピースの長さがまったく関係ないとは思えません。Schilke9F4でコルネットを吹いたとき音程は確かに低めになりましたし。)

話を戻してチューニング・B(446.2Hz)を目指して管をどんどん短くしていきました。そして、ようやく筒の全長125cmのところでやっと出ました!
(図1と同じ様に管の縁につけて吹いて状態で)

しっかし、思っている以上に短くなってしまいました。
(汗)

いちおう録ってみました。


直管スチールパイプの音程(mp3)


使用楽器:100yenショップで買った園芸用の支柱(スチール・パイプ 全長125cm)
使用マウスピース:Bach 3C

(※実音表記)
(上記の楽器でのおまけ演奏


ミドル・ド以上の音程は思ったより安定していたのですが下の音程は驚くべきほどずれる(汗)。譜面のカッコの音は理論上出て欲しかった音。
(※2音目のE、3音目のA♭は近似値でどちらかと言うとそれに近い音)

周波数446.2Hzで理論的な管の長さを計算すると152cm。このスチール・パイプでの実測値は125cm。そうすると開口端補正は27cmにもなってしまうんですね。こんな大きな差になるとは。




手持ちの楽器をメジャーを使って外巻き、内巻きを測ってみました。

写真左から、
スライド・トランペットが139cmと130cm。
XO RV-GBが136cmと126cm。
コルネットNO.2が139cmと121cm。
ポケット・トランペットが141cmと120cm。
(※かなりアバウトな数値です、すべて約がつきます。)

みんなそれぞれ平均すると130~135cmぐらいに納まりそうです。

もしかして同じB♭管トランペット属でも巻き方やベルの形状材質厚さ、はたまたメーカーごとにでも開口端補正で若干長さが違うのかもしれません。

YAMAHAのホームページでクラフト職人の方がB♭管トランペットの理論的な長さは約135cmと語っています。職人の方がそう言っているのならばきっとそうなのでしょう。

これ以上のことはクラフトの専門家でないと踏み込めない領域だと思います。私もトランペットの長さは約135cmと言うことに訂正させてもらいます。どうもすみませんでした。
m(_ _)m

今回の検証で唇からではなくマウスピースの先端が音源となること、管楽器は理論値より低い音が出るので全長を短くして調節が必要なことなどはじめて知りました。奥深いっすね~。

でも、こうして並べて見ると4本とも管の長さがほぼ同じだとはあらためて不思議な感じがしますね。

ちなみに、試しにホースを繋いで放水しながら使えるデッキブラシにマウスピースをつけて吹いてみたらF管でした。(笑)





(※100yenショップで購入したスチール・パイプ、デッキブラシの開口端補正は真鍮製の通常のトランペットとは違うだろうことはご考慮ください)


関連リンク 「トランペットの長さ ~理論編~」

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テーマ: 楽器 ジャンル: 音楽

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