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フラジオ、サックスのしくみ(後編)

2013 年 02 月 25 日
トランペット奮闘日記


お待たせしました。後編です。
(前編はこちら

これまで、サックスと言う楽器は竹(?)から切り出したリードを振動させ音を出し、音域は2オクターブ半ほどというぐらいの認識しかしていませんでした。

いい機会なので、サックスの仕組みをもうちょっと少し深く探ってみることにしました。まずはライバル楽器のことを知っておかないと。(だから、なぜ対抗心を持つ?^^;)

まずは、サックスの管の長さを知りたくて「サックス 長さ」「サックス 全長」で検索してみました。しかし、
曲がった状態の全長は見つけられましたが、管自体の長さというのは見つけることができませんでした。

そういうことを気にするのは私だけなのか?人気の花形楽器であるサックスですから中にはマニアックな解説をしているサイトもありそうと思ったのですが。

とりあえず、曲がっていないソプラノ・サックスの全長は70cmぐらいであると判明しました。

乗り掛かった船、ならばサックスを持ってもいないし吹いたこともない私が「サックスの管の長さ」の理論的な推測をしてみることにしました。

リコーダーやクラリネットなどは円柱を基に作られているので閉管なのですが、サックスは円錐を基に作られているので開管になるそうです。

そこで以前、「トランペットの長さ」の時に使った物理の開管の公式を使ってサックスの管の長さを計算で出してみることにします。





ソプラノ・サックスはB♭管ですが最低音は実音Aでその音の周波数は220Hz。音速Vは340m/sとし、サックスは基本的に基音で演奏するのでm=1。

これを上の公式に入れ計算すると長さ「l」は77.2cm。トランペットよりだいぶ管が太いので開口端補正は20cm以上になるとは思えません。2cm~10cmの間になりそうですね。(※完全なる勘です)

そうすると、やはり全長70cmぐらいになりそうです。これは、基音がB♭(233.1Hz)で全長67cmのブブゼラより少し長いぐらいですね。

次にアルト・サックスはE♭管。最低音は実音D♭で138.6Hz。計算すると122.6cm。開口端補正を考慮にいれると110~120cmぐらいでしょうか。

次にテナー・サックスはB♭管。最低音は実音A♭で103.8Hz。計算すると163.8cm。開口端補正を考慮にいれると152~162cmぐらいでしょうか。

次にバリトン・サックスはE♭管。最低音は実音D♭で69.3Hz。計算すると245.3cm。開口端補正を考慮にいれると233~243cmぐらいでしょうか。
(※下の「後日追記」もお読みください。)

ふぅ、終わった~。途中から、なぜ私は一生懸命サックスの管の長さを計算しているのか理由を忘れてしまっていましたが、思い出しました。乗り掛かった船でしたね。(^^;)

(※すべて計算上の推測値です。実際に合っているかどうかは確かめようがありませんのであしからず)

そこで気づいたのは、サックスはE♭管とB♭管ですが最低音は違う音です。その最低音が基音となるのではないのか?例えば、ソプラノ・サックスならA管と言わないのは何故なのだろう。

と、一瞬思ったのですがトランペットはB♭管ですが最低音は実音でE。だからと言ってE管とは言わないことと同じなのだろうと気づきました。

基準の「ド」が実音E♭かB♭となるように作られていて、低い音も少し出せるようにしてあるのでしょう。

さて、先に書いたようにサックスと言う楽器は開管だったのです。何を意味しているかというと、理論上には「トランペットと同じように倍音(フラジオ、オーバートーン)を使って演奏することも可能」なのです。

トランペットの場合、第2倍音の実音B♭を鳴らして000→010→110→101とピストンを押すと実音で「シ♭ラソファ」と演奏出来ます。

第3倍音の実音Fを鳴らして同じ運指で000→010→110→101とピストンを押すと「ファミレド」と演奏出来ます。

第5倍音の実音Dを鳴らして000→010→110→101とピストンを押すと「レド#シラ」と演奏出来ます。(※どれも移動ドで「ドシラソ」となります)

サックスも同様に倍音を出しつつ、その上で「ドレミファソラシド」とやれば同じ運指でも基音と違う高い音が色々鳴らせるというわけなのです。

アルト・サックスの通常の音域は2オクターブ+完全5度ですが、フラジオを利用すると4オクターブ+完全4度ぐらいまで出すことが可能になるようです。(トランペットで言うダブル・ハイ・ソ#ぐらいまで@@;)

通常のセクシーな音色に加え、フラジオ奏法という高音域を出す必殺技も隠し持っているのです。優雅にフィギュアスケートをやっている人だとばかり思っていたら、実はサンボの達人でもあったというぐらいの衝撃な事実です。(^^;)

どうですか皆さん、サックスはかなり手強い相手ですぞ!(だから、なぜ対抗心を抱く?^^;)

(※ただし、サックスでフラジオを出すのは結構な高等テクニックであり、誰でも簡単にできるものではないようです。)

ちなみに、音楽理論的に倍音列は基音を第1倍音、その1オクターブ上の音を第2倍音、その完全5度上を第3倍音と呼びます。

でも、サックスをやっている人たちがフラジオ奏法する時は、基音は基音、基音の1オクターブ上の音を第1倍音、その完全5度上を第2倍音と呼ぶようですね。サックス奏者とフラジオなどの話をする時に気をつけましょう。

ちなみに、一般的に市販されているリードは竹でなくケーンという葦の一種を加工して作っているそうです。合成樹脂製のものもあるみたいですね。

そういえば、以前楽器屋の店員さんからチャーリー・パーカーはめっちゃ硬い5番(?)のリードを使っていたと聞いたことがあります。

サックスを吹いたことのない私にはそれがどれぐらいすごいことなのかは解りませんでしたが、そんな硬いリードであのビバップ・フレーズを吹きまくるというのはとにかく常人離れしていたということなのでしょう。

いや~、今回は久々話しがすごく長くなって途中で区切らざるを得ませんでした。でも、フラジオの正体が分かってスッキリしました。(笑)


-後日追記-

現在のバリトン・サックスの仕様では最低音が実音Cのもの方が一般的のようです。手持ちの音域表にはD♭と書いてあったのでした。

その最低音のC音は65.4Hzなので計算すると259.9cm。開口端補正を考慮にいれると248~
258cmぐらいとなりそうです。

バリトンぐらいになると、たった半音一つ下がるだけで15cmも長くなるのですね。

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テーマ: 楽器 ジャンル: 音楽

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